4月も半ばを過ぎ、春から入学してきた新一年生たちも落ち着いてきた様子。
毎朝泣きながら登校していた子が泣いていなかっただけで、我が子でなくとも成長を感じてしまいます。
春。
気温が上がり、植物が芽吹き、
新しい生命の宿り、出会いが生まれる。
とっても素敵な季節なのに。
…各地で保護者が憂鬱になる時期でもあるのです。
役員を決めるという地獄
子供が学校に通うと、つきまとうのは保護者会という組織。
PTAはあまりにも有名ですよね。
悲痛な保護者の声があちこちから聞こえてきます。
どんな環境であれ「みんなやるのよ」という無慈悲な押し付け。
こちらの記事を読んで、役員を決定する側として
「血も涙もないのか」と思ってしまいました。
委員を決めるに当たり、事前調査がありました。
今までに経験があるかどうか、現在妊娠中かどうか、平成28年度に生まれた子どもがいるかどうか。 今年度の抽選から免除されるのはその人たちだけだそうです。
今までの経験が引き継げないことは分かっていました。
妊娠中でも1歳未満児がいるわけでもありません。
それでも委員を引き受けられない理由として、ひとり親であることを書きました。
やる気がない訳では無いのです。
一児童1回はやるべきなことはわかってます。
ただ、まだ転校してきて数ヶ月なのでこの学校の仕組みがよくわからないこと。
離婚して半年で生活を立直し中なので、仕事の休みを取りにくいこと。
毎月平日の日中に休みをとることは本当に厳しいです。
もし、仕事をしながらでも、家でできる仕事の委員があればやります。 それか来年度ならまだ休みを取りやすい仕事環境を作れるので、せめて今年度は遠慮させていただけないでしょうか…と。 など、書いて提出しました。
PTAからの返答は 「申請された理由は免除の理由になりません」
なんの感情も無いパソコンで書かれた冷たい文字だけが印刷されたプリントが帰ってきました。
わかってるよ。 免除理由にならないことは。 本部役員やってたもん。 でも、「考慮しましたが…」のひとことくらいほしかったな…。
まだ流行中!インフルエンザにご用心。 - 人生楽しんだもん勝ち♫
かと思えば、こちらは全く正反対。
地域、学校により、対応は全く違うのです。
しかし意外にもすべて立候補者が続出して、あっという間に決まってしまいました。手を挙げる間もなく、決まっていって、ものの5分で終わってしましました。 積極的に手を挙げていただいた方々に感謝です!
小学校の保護者会に行ってきました - チャレンジの行く末
自発的に立候補した人、無理矢理決められた人、委任状クジで引き当たった人
選出方法は様々であれ、自らやる気があって立候補以した人以外の半強制的に選ばれた人たちが、はたしてこの会を通して子供たちの為に、何かしよう、会での活動をより良くしていこうと思えるのでしょうか。
「誰かがやらなければいけない」そんなの分かってる。
でも、「やり方、言い方」ってものがあるでしょ。
有無を言わさず決める人たちは、物事を決める時はこうするのだ!と、自分の子供にもそう教えるのかな…?
会にも色々ありますが…
私が所属する会はPTAではないので、若干の違いはあると思います。
組織自体もそこまで大規模では無いにしても、8小学校合わせて児童約800〜900人程が加入する会です。
その組織は「学童保育」(留守家庭児童会、放課後クラブ等とも言われます)の保護者会です。
共働きが多い昨今、小学校が終わってからの放課後から親が自宅に帰ってくるまでを保育する場、それが「学童保育」です。
「学童保育」に子供を預けて仕事をする、そんな保護者達の保護者会組織も8学校分存在し、それらを結ぶ「学童保育保護者会連絡協議会」で私は3年間会長を務めています。
実は、我が子はこの「学童保育」には入っていません。
お兄ちゃんが小学1年、3年とお世話になりましたが、4年になると同時に学童保育を退会したのです。
お兄ちゃんが3年生で学童保育に通っていた時、「委任状クジ」で役員が当たったのですが、「当たりました〜♪」という電話が今でも忘れられません。
何が「当たりました」やねん٩( ᐛ )و
偶然になった会長
そこで役決めじゃんけん連敗につき「会長職」になり、1年間務めた訳ですが、
その結果「こんなやり方で子供たちの為になるわけがない」「良くなるわけがない」と思ったのです。
なので、翌年も立候補をしました。
子供は加入していないので、学級の保護者会にて許可頂き続けています。
誰もやりたがらない反面、1人でもやってやろうという人もいるんですよ(笑)
この3年間で、
- 連絡網のアプリ導入でアドレス登録の手間を無くす
- 引き継ぎ内容を資料化して全役割の作業を見える化する
- 手提げ金庫の購入(今まで会費管理はお菓子の缶!)
- 市役所担当者との懇談の場を4年振りに復活
- 答えにくいアンケートフォームを変更
- 広報の回数を増やして活動報告をする、知ってもらう
- 議題を事前連絡して月1の会議の時間短縮
など、良くなった部分はたくさんあります。
でも、多分1年だけでは無理でした。
だって、最初の1年でやっと会がある意味、やっていることの流れが分かったからです。
皆んな仕事をしている身。
極力負担が増えないようにしようと、改善を続けました。
積み木くずし
翌年、役員メンバーは自分ともう1人以外は全員が新しい人でした。
「この会はこういう組織です」という説明から始まります。毎年、毎年…。
一年経ち、メンバーが流れをやっと分かって来た頃に、また人が変わりいちから。
積んで来た積み木を、崩し、また積み直すのです。
この積み木は、いつか完成するのだろうか?
自分が辞めた時、この組織はまた元に戻ってしまうのだろうか?
この会は誰のためのもの?
子供たちの環境を、働きながらも子育てする保護者の環境を良くするものでは無いの ?
疑問は山ほどありますが、ほぼ皆役員の「永久免除権」を求めています。
きっかけはそれであれ、やっていくうちにやりがいを感じてくれる人もいるかもしれません。
そうは思って取り組みますが、一緒に一年間やって来た人が
「これでもう一生学童の役員やらなくていいのね!」と言った時、とても悲しい気持ちになりました。
今まで自分がやって来たことはなんだったんだろう…。
誰のために?誰かのために
私は聞きたい。
誰のための会なの?
私たちが働いている間、放課後に子供は家と違うところで過ごしている。
お菓子を出す日を1回でも増やしてあげる、暑い夏にはアイスを出してあげる、
子供らの楽しみにつながる何かを、1つでも増やしたいとは思わないのだろうか。
休日になかなか遊びに連れて行ってあげれないから、学童に行ってない他の子達が体験できないような楽しそうなイベントをひとつ企画しようとしても、企画準備、親子参加を拒否る人たち。
予定があるなら仕方ないよ。
小さい子供がいるならそれも仕方ないよ。
仕事もしてるもん、家事もしてるよ、自分の休日を減らしたく無い気持ちも分かるよ。
でもね、子供たちの笑顔みたくないの?
喜ぶ誰かのために、何かしようとは思わないの?
大変なのは目に見えてる。
我が子だけで手いっぱい。
まして自分の子供との大事な時間が減るかもしれない。
他人の子のために。
人それぞれの思い
10人いれば、考えも思いも10通り。
年齢も性格も経験も全て同じ人なんていない。
全員熱血!なんてあり得ないのは分かっています。
だから、今は自分が楽しんでやろうと決めています。
明日の夜には今年度の役員が決まります。私はまた立候補するでしょう(笑)
色んな事情がある人、どうしても無理な人に押し付けることだけはしません。
役員になった人が、我が子に「なんで役員なったの?」と聞かれた時
「あなたたちが通うとこを少しでも良くしようと思って!」と言う人が1人でもいればいいのにな。
おしまい
※これはあくまで学童保育の保護者会のお話です。